後遺症

後遺障害の種類 – 交通事故に備える必須知識

後遺障害の種類とは - 交通事故に備える必須知識

交通事故による受傷内容は人それぞれであり、症状によって等級認定の基準も異なります。ここでは、交通事故の被害に備えて知っておきたい後遺障害の種類と、それぞれのポイントを紹介します。

むち打ち

交通事故などによって受けた衝撃により、頸部の筋や靭帯、関節などが損傷することによって起こる様々な症状を「むち打ち」と呼びます。医師の診断書には、正式名称である「頸部捻挫」「頸部損傷」「外傷性頸部症候群」などと記載されるのが一般的です。 一般的に、交通事故では頸部の損傷が最も起こりやすいと言われています。交通事故の被害者はむち打ちと診断されることが珍しくないため、それほど深刻ではない症状だと思われがちですが、実際には後遺症が残ってしまうケースもあります。また、むち打ちは適切な手続きを踏まなければ後遺障害として認定されない場合がありますので、症状にお悩みの方は弁護士への相談を推奨します。

遷延性意識障害

遷延性意識障害は意識不明のまま昏睡状態に陥る症状で、一般的に「植物状態」と呼ばれる状態もこれを指します。「自力での移動・摂食が出来ない」「失禁状態にある」「意味のある発語が出来ない」「目でものを認識できない」などの状態が3か月以上続くと、遷延性意識障害と判断されます。 遷延性意識障害の損害賠償は、保険会社から不当に低い額を提示される場合があります。そのような場合も、弁護士に相談すれば正当な評価を受けるためのサポートが受けられますので、保険会社の提示額に納得が出来ない方は弁護士への相談をお勧めします。

高次脳機能障害

衝撃により脳が強く揺れ、脳内の神経が損傷することで神経連絡機能の断絶が生じる症状を「高次脳機能障害」といいます。高次脳機能障害を負っても生活に支障が出るような症状が現れるわけではありませんが、感情のコントロールや記憶力に影響が出る場合があります。高次脳機能障害と思しき自覚症状がある方は、すぐに医師に相談することを推奨します。 しかしながら、高次脳機能障害は症状が現れにくいため、後遺障害の中でも認定が難しい障害のひとつです。認定を受けるには、高次脳機能障害に精通した医師の診察を受け、適切に後遺障害診断書を作成してもらうことが重要です。

脊髄損傷

脳と体をつなぐ中枢神経である脊髄が損傷することを「脊髄損傷」といいます。「腰髄損傷」「頚髄損傷」「中心性脊髄損傷」などと呼ばれることもありますが、これらは全て脊髄損傷にあたります。脊髄損傷を負った場合、手足が麻痺して動かなくなる「四肢麻痺」、呼吸器官に麻痺が生じる「呼吸麻痺」、自律神経に障害が起き、めまいなどがおこる「起立性低血圧」などの症状が見られます。 脊髄損傷で後遺障害として認定を受けるためには、適切な検査を受け神経に異常が発生していることをしっかりと記録しておく必要があります。検査方法には、膝などをゴムハンマーで叩く病的反射の検査や、徒手筋力テストなどがあります。

目の後遺障害

目に関わる後遺障害には「視力障害」の他に、焦点を合わせる調節機能が低下する「調節障害」、眼球を動かす筋肉に障害が生じる「運動障害」、視界が狭くなる「視野障害」などの種類があります。また、まぶたに関する後遺障害は、まぶたを失ったことに関する「欠損障害」と、まばたきの動きに支障が出る「運動障害」に分けられます。 目の後遺障害が等級に認定されるには、障害を負った事実と、それが事故に起因するものであることを立証する必要があります。通常、頭部の外傷を原因とする視神経の損傷は眼科の専門外であるため、眼科の診療だけでは事故と後遺障害の因果関係を立証できない場合があります。従って、脳神経外科や神経内科でも医師の診療を受けることを推奨します。

耳の後遺障害

耳の後遺障害には、耳介の大部分を失ったことに関する「欠損障害」と、聴力の喪失または低下に関する「聴力障害」があります。耳鳴や耳漏により30日以上難聴が続く場合も、後遺障害として扱われます。 一般的に、頭部の外傷を原因とする聴覚神経の損傷は、脳神経外科や神経内科の専門となります。そのため、耳の後遺障害が等級認定を受けるには、耳鼻科で診療を受けるだけでなく、神経耳鼻科を受診する必要があります。