交通事故 解決事例集

京都府50代女性の、後遺障害等級12級6号の認定事例

依頼者について
年齢
50代
性別
女性
住所
京都府京都市
受傷部位
  • 胸部・背部

  • 腕・肘

傷病名
左上腕骨近位端骨折,胸部打撲傷,左肘関節部打撲傷,左手関節部打撲傷
治療期間
225日
後遺障害等級
12級6号
解決方法
交渉
ご依頼から解決までの期間:
6.1ヶ月
前後比較
弁護士ご相談前

後遺障害等級

認定前にご依頼
弁護士交渉後

後遺障害等級

12級6号
事故発生~解決まで
事故状況
本件は,依頼者が自転車で横断歩道を走行していたところ,左折してきた自動車と衝突した事故です。加害者側の車両は,依頼者が横断歩道を渡り始める直前まで停止していましたが,渡り始めたところ急に発進してきました。
ご相談の経緯
交通事故に遭ったのは初めてで,弁護士に依頼すべきなのか,依頼するとしてもどのタイミングで依頼すれば良いのかが分からなかったとのことでしたが,これから具体的に示談交渉の段階になるので自身で加害者側の保険会社の対応ができそうにないと不安になったことからご相談頂きました。
弁護士の対応方針
ご相談時には,後遺障害認定の段階でした。後遺障害認定結果が出て,相談時から想定していたとおりの認定結果が得られたことから,これを前提に具体的な示談交渉を開始することとしました。

本件では,入通院期間における休業損害や後遺障害を理由とする逸失利益の賠償に関し,算定の基礎となる金額が争点になると想定されました。つまり,依頼者が主婦業の他に2箇所でパートを掛け持ちしていたことから,パートによる実際の収入額を前提に算定すべきであるとの主張が想定されました。

これに対しては,パート収入を基礎として算定するより主婦業として女性労働者の全年齢平均の賃金を基礎に算定する方がより高額となることから,主婦業における休業や労働能力の喪失を理由にとして交渉する方針としました。

また,入通院慰謝料と後遺障害慰謝料については,裁判所基準での賠償を得られるよう注力することとしました。
解決のポイント
休業損害と逸失利益における算定基礎額については,想定されたように,実際のパート収入における収入額を基礎にすべきだと争われました。

これに対しては,裁判実務上,パート等の兼業主婦については,現実の収入額と女性労働者の平均賃金額のいずれか高い方を基礎として算出すると判断されることが多いことを理由に交渉しました。

もっとも,本件では,パートを2箇所掛け持ちしていたことから,相対的に家事労働にかかる時間が少ないことを指摘され,割合的に算出すべきであるとの反論がされました。

この点については,パートの給与明細等の資料から1日におけるパート労働の時間を明らかにし,他方で家事労働の実態を細かに説明し,交渉しました。結果として,女性労働者の全年齢平均の賃金を基礎として,裁判において認容されるであろう全額での賠償を得ることができました。

また,入通院慰謝料と後遺障害慰謝料については,加害者側の保険会社は,訴外であることを理由に80%とすることを主張してきました。

これに対しては,依頼者の症状や治療経過を詳細に説明し,訴外であることのみをもって減額することは不相当であると主張し,結果として裁判所基準での賠償を得ることができました。

弁護士のコメント

本件では,左肩の可動域制限を理由とする後遺障害が認定されたことから,賠償額が高額になることが見込まれました。

その中で,逸失利益の金額が大きな割合を占めることから,当初からこの点の交渉がメインになると予想されました。

予想された争点に対し,反論や立証資料を早い段階から準備することができたため,早期に解決することができました。

示談金額も,裁判をした場合に見込まれるであろう金額を得ることができ,見通しから外れることなく解決に至ることができました。

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