交通事故 解決事例集

兵庫県西宮市50代男性の、後遺障害13級6号で慰謝料が増額した事例

依頼者について
年齢
50代
性別
男性
住所
兵庫県西宮市
受傷部位
傷病名
左肩・右前腕擦過傷,左足関節捻挫,左第4中手骨開放骨折,左第5中手骨開放骨折,左第5CM関節脱臼,四肢擦過傷
治療期間
379日
後遺障害等級
13級6号
解決方法
交渉
ご依頼から解決までの期間:
4.0ヵ月
前後比較
弁護士ご相談前

後遺障害等級

13級6号
弁護士交渉後

後遺障害等級

13級6号
事故発生~解決まで
事故状況
ご依頼者がバイクで第2車線を走行中の事故です。駐車場から出てきた車が第1車線に入ろうとしたが、転回するような形で反対車線へ向かい、第2車線のご依頼者に衝突しました。
ご相談の経緯
当事務所にご相談を頂いた際には、後遺障害等級13級が既に認定されていて、保険会社から,680万円の支払程度がめいっぱいであると案内されているタイミングでした。

弁護士に依頼することでその示談金額が増額するかどうかを知りたいということで、ご相談を頂きました。
弁護士の対応方針
ご相談においては、

①後遺障害の等級認定が、第13級で十分であるかという点
②保険会社から提示された金額からどの程度の増額が見込まれるかという点

が特に気にされているようでした。また、早期の解決を望まれていたこともあり、裁判移行も控えるべき案件でした。

認定されている等級は左手中指の関節が曲がらなくなったというものでしたが、薬指にも関節の障害があったことから、中指の上位等級も含め、顧問医とともにレントゲンを精査いたしました。

その結果、いずれの指についても、上位等級が狙えるほどの所見はないことが判明し、後遺障害の等級については現状の第13級を維持したうえで、増額を図っていくことになりました。

次に、増額幅ですが、本件は既に1年以上にわたる休業損害が全額支払われ、且つ、示談提示においても、逸失利益が裁判所基準に相当する額が計上されていました。きわめて稀なケースであり、裁判をしたとしてもこの部分は増額することがありません。

したがって、これらの部分の提案を守りながら、慰謝料部分のみを増額するという交渉が求められました。
解決のポイント
本件は、休業損害や逸失利益について減算の反論がなされる可能性が高いことから、これを許さず、裁判においても金額が維持される可能性が高いと保険会社に理解してもらえるよう、実際の就業実態や、その制限について、相当に準備を重ねて交渉に臨んだものです。

被害者の方は商品の運送を主業務としていたため、中指の可動域制限は、復職後も相当大きな制限を受けていました。また、後遺障害による認定を得られるだけの所見こそないものの、薬指の可動域制限も大きく、実態としても稼働実績が半減していたことを丁寧に説明し、逸失利益と同様、慰謝料部分も、
裁判になれば基準満額に近い金額に達する旨を重点的に説明いたしました。

その結果、逸失利益やこれまでに対応された休業損害は全額維持されたまま、お怪我の慰謝料・後遺障害慰謝料ともに、90%を超える金額が認容されるに至りました。

弁護士のコメント

本件は、裁判に依ることなく、示談交渉において、これまでの保険会社の異例の対応金額を維持しながら、慰謝料額のみの増額を慎重に迫るという案件ではありましたが、ご相談時にご依頼者様に案内したとおりの増額を得られたものとして印象に残っています。

保険会社からの提案金額が、当然に低額であるという色眼鏡でみるものではなく、妥当である部分についてはご依頼者様と共有し、そのうえで、現状維持・増額を狙う項目毎に、的確な準備を進めていくことの重要性を、改めて噛み締めました。

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